WAV(Waveform Audio File Format)は、Microsoftが1991年にIBMと共同で策定した非圧縮音声フォーマットです。 音楽制作(DTM)、映像編集、ポッドキャスト編集、サンプリングなど、プロフェッショナルのオーディオワークフローにおいて 中間ファイル形式の事実上の標準であり続けています。 YouTube動画の音声をWAVで取得したい場面は確かに存在しますが、 その前に理解すべき重要な技術的事実があります。 このページでは、WAVフォーマットの内部構造からDAWでの実践的な活用法まで、 WAV変換に必要な知識を網羅的に解説します。
YouTube の URL をペタリと貼り付けて、無料でダウンロード
WAVファイルの中身を理解するには、2つの層を分けて考える必要があります。 データの記録方式である「PCM」と、ファイル形式である「RIFF」です。
PCMは、アナログ音声をデジタルデータに変換する最も基本的な方式です。 音声の波形を一定間隔(サンプルレート)で計測し、各瞬間の振幅を一定の精度(ビット深度)で数値化します。 MP3やAACのような圧縮コーデックとは異なり、PCMは「聴こえにくい成分を間引く」といった加工を一切行いません。 入力された音声波形をそのまま数値の羅列として記録するため、「非圧縮」「ロスレス」と呼ばれます。 CDの音声もPCM形式(44.1kHz / 16bit)で記録されており、WAVファイルの大半はこのPCMデータを格納しています。
RIFFは、Microsoft が1991年に策定したバイナリファイルのコンテナ形式です。 WAVファイルはRIFFコンテナの一種であり、ファイル先頭に「RIFF」というマジックナンバー(識別子)を持ちます。 RIFFコンテナは「チャンク」と呼ばれる可変長のデータブロックで構成されており、 各チャンクは「チャンクID(4バイト)」「チャンクサイズ(4バイト)」「チャンクデータ」の3要素を持ちます。
標準的なWAVファイルは、以下の3つのチャンクで構成されます。
RIFF ヘッダー(12バイト) ├─ "RIFF" ... ファイル識別子(4バイト) ├─ ファイルサイズ ... 全体サイズ - 8(4バイト、リトルエンディアン) └─ "WAVE" ... フォーマット識別子(4バイト) fmt チャンク(24バイト〜) ├─ "fmt " ... チャンクID(4バイト) ├─ チャンクサイズ ... 通常16(PCMの場合) ├─ AudioFormat ... 1 = PCM, 3 = IEEE Float ├─ NumChannels ... 1 = モノラル, 2 = ステレオ ├─ SampleRate ... 44100, 48000, 96000 等 ├─ ByteRate ... SampleRate × NumChannels × BitsPerSample/8 ├─ BlockAlign ... NumChannels × BitsPerSample/8 └─ BitsPerSample ... 16, 24, 32 data チャンク ├─ "data" ... チャンクID(4バイト) ├─ チャンクサイズ ... PCMデータの総バイト数 └─ PCMデータ本体 ... 実際の音声サンプル列
RIFFコンテナのサイズフィールドは4バイト(32ビット)のため、理論上のファイルサイズ上限は4GB(2^32 - 1バイト)です。 4GBを超える長時間録音にはRF64(拡張RIFF)形式が使われますが、 YouTube動画のダウンロードでは4GB制限に達することは通常ありません (44.1kHz/16bit/ステレオで約6時間45分が上限)。
デジタルオーディオの理論的基盤は、1928年にハリー・ナイキストが発表し、 1949年にクロード・シャノンが数学的に証明した「標本化定理」です。 この定理によれば、アナログ信号をデジタルに変換する際、 再現したい最高周波数の2倍以上のサンプルレートで標本化すれば、 元の信号を完全に復元できます。 人間の可聴域は約20Hz〜20,000Hz(20kHz)とされているため、 20kHz × 2 = 40kHz 以上のサンプルレートがあれば、 理論上は人間が聴き取れる全ての音を正確に記録できます。
CDの規格策定(1980年代初頭)の際、44,100Hzというサンプルレートが選ばれた理由は、 当時の映像記録メディアとの互換性にあります。 CDの音声マスターはPCM-1600/1610というソニー製のデジタルオーディオプロセッサで作成され、 このプロセッサはNTSC(525ライン/29.97fps)またはPAL(625ライン/25fps)の ビデオテープに音声データを記録していました。 NTSCの場合:1ライン3サンプル × 490有効ライン × 30fps = 44,100Hz。 この歴史的経緯により、44,100Hzは「CD品質」の代名詞として定着しました。
48kHzは、DAT(Digital Audio Tape)の規格策定時(1987年)に採用され、 その後DVD、Blu-ray、デジタル放送の標準サンプルレートになりました。 48kHzは44.1kHzより約9%高いサンプルレートを持ち、可聴域の上限(20kHz)に対して余裕があるため、 アンチエイリアシングフィルターの設計が容易になる利点があります。 YouTubeの内部処理は48kHzベースで行われており、アップロードされた音声は最終的に48kHzで処理されます。
96kHzや192kHzのサンプルレートは「ハイレゾリューションオーディオ」として販売されています。 理論上は48kHz(96kHz÷2)までの周波数を記録でき、人間の可聴域(〜20kHz)を大幅に超えます。 音響工学の観点では、超音波帯域の記録が聴感上の差をもたらすかどうかは長年議論が続いており、 ダブルブラインドテストで96kHz以上と44.1kHz/48kHzの差を有意に聴き分けられたという研究結果は限定的です。 ただし、レコーディングスタジオではピッチシフトやタイムストレッチなどの処理時に 高サンプルレートの余裕が役立つ場面があり、制作側では96kHzが使われることがあります。
| サンプルレート | 再現可能な最高周波数 | 主な用途 | 1分ステレオ16bitサイズ |
|---|---|---|---|
| 44,100 Hz | 22,050 Hz | CD、音楽配信、ポッドキャスト | 約10.1 MB |
| 48,000 Hz | 24,000 Hz | DVD、Blu-ray、YouTube、映像制作 | 約11.0 MB |
| 96,000 Hz | 48,000 Hz | ハイレゾ音源、スタジオ録音 | 約22.0 MB |
| 192,000 Hz | 96,000 Hz | マスタリング、アーカイブ | 約44.0 MB |
ビット深度は、各サンプルの振幅を何段階で表現するかを決めるパラメータです。 16bitなら2^16 = 65,536段階、24bitなら2^24 = 16,777,216段階で振幅を記録します。 ダイナミックレンジ(最大音量と最小音量の差)は「ビット数 × 6.02 dB」の近似式で計算できます。 正確には「20 × log10(2^N)」ですが、6dB/bitの近似は実用上十分な精度です。
ダイナミックレンジ:約96 dB(16 × 6.02 = 96.3 dB)。 CD(Compact Disc Digital Audio)の規格であり、一般的な音楽鑑賞には十分な精度です。 静寂な部屋のノイズフロア(約30dB SPL)からロックコンサートの音量(約120dB SPL)までの 約90dBの音量差を余裕を持ってカバーします。 YouTubeの音声は元が128kbps AACの圧縮音声であり、16bit WAVに変換すれば十分な精度で格納できます。
ダイナミックレンジ:約144 dB(24 × 6.02 = 144.5 dB)。 現代のスタジオ録音・マスタリングの標準ビット深度です。 16bitに対して48dBのヘッドルーム(余裕)があり、 録音時にレベル設定をシビアに追い込まなくても、後の編集で十分なSN比を確保できます。 DAWでの編集時に24bitを使う主な理由は、エフェクト処理やミキシングで発生する微小な丸め誤差を 最小限に抑えるためです。
ダイナミックレンジ:約1,528 dB(IEEE 754 単精度浮動小数点)。 現実の音響では意味のない数値ですが、DAW内部の演算処理では重要な意味を持ちます。 32bit floatでは、0dBFS(フルスケール)を超えるレベルでもクリッピング(歪み)が発生しません。 複数のトラックをミックスする際にピークが0dBFSを超えても、データ上はオーバーフローせず、 最終段のマスターフェーダーでレベルを下げれば音質劣化なしに復元できます。 Audacity、Logic Pro、FL Studio、Ableton Liveなどの現代のDAWは、 内部処理を32bit float(または64bit float)で行っています。
| ビット深度 | 量子化レベル数 | ダイナミックレンジ | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 16bit | 65,536 | 約96 dB | CD、配信、一般的な音楽鑑賞 |
| 24bit | 16,777,216 | 約144 dB | スタジオ録音、マスタリング、DAW編集 |
| 32bit float | 約42億(指数部含む) | 約1,528 dB | DAW内部処理、ヘッドルーム確保 |
これはYouTubeからWAVへの変換を検討する全ての人が理解すべき、最も重要なポイントです。
YouTubeの音声は、アップロード時にAAC 128kbps(itag 140)または Opus ~160kbps(itag 251)に再エンコードされます。 この過程で、MP3やAACの心理音響モデルに基づき、人間の耳に聴こえにくいとされる周波数成分が不可逆的に除去されます。 この「除去された情報」は、WAV(PCM)に変換しても復元されません。 128kbps AACをデコードして得られるPCMデータは、 「128kbps相当の音質情報を持つPCM」であり、「CD品質のPCM」ではありません。
画像に置き換えると理解しやすくなります。 高画質の写真をJPEG(品質50%)に圧縮すると、ブロックノイズやモスキートノイズが発生します。 このJPEGをBMP(非圧縮ビットマップ)に変換しても、ノイズは消えません。 ファイルサイズは10倍以上に膨らみますが、画質は圧縮後のJPEGのままです。 YouTubeのAAC 128kbps → WAV変換は、これと全く同じ原理です。
Audacityの「解析」→「スペクトログラムの表示」で、 WAV変換後のファイルの周波数分布を確認すると、 16kHz〜20kHzの高域成分がほぼ存在しないことが視覚的に分かります。 これはAAC 128kbpsのエンコード時にローパスフィルターがかけられ、高域が除去されたためです。 「WAVだから高域まで出ている」という期待は、ソースがYouTubeである限り実現しません。 CDからリッピングしたWAVと、YouTubeからダウンロードしてWAVに変換したファイルでは、 スペクトログラムの見た目が明らかに異なります。
5分の楽曲を例に取ると、YouTube由来のMP3(128kbps)は約4.8MB、 同じ音声をWAV(44.1kHz/16bit/ステレオ)に変換すると約50.5MBになります。 ファイルサイズは約10.5倍ですが、含まれている音声情報は全く同じです。 ストレージを無駄に消費するだけで、聴感上の改善は一切ありません。
MP3やAACは「非可逆圧縮」のため、編集後に再度MP3に書き出すと、 圧縮→デコード→再圧縮の「世代劣化」(generation loss)が発生します。 これはアナログのカセットテープをダビングするたびに音質が落ちるのと同じ原理です。 DAW(デジタルオーディオワークステーション)で音声を編集する場合、 中間ファイルをWAV(非圧縮)で保持することで、この世代劣化を防げます。 最終出力がMP3であっても、編集過程でWAVを使うことが推奨される理由はここにあります。
ビートメイキングやリミックスの素材としてYouTubeの音声を使う場合、 DAW上での切り出し・ピッチシフト・タイムストレッチなどの処理にはWAVの方が適しています。 MP3をDAWに読み込むと内部的にPCMにデコードされるため結果は同じですが、 ファイルの取り回し(DAW間の移動、プラグインとの互換性)でWAVの方がトラブルが少なくなります。 特にAbletonのSession ViewやFL StudioのSlicerでは、 WAVファイルの方がトランジェント検出やスライスの精度が安定する傾向があります。
Premiere Pro、DaVinci Resolve、Final Cut ProなどのNLE(非線形編集ソフト)で YouTube由来の音声をBGMや効果音として使う場合、WAVの方がタイムラインとの同期が正確です。 MP3はVBR(可変ビットレート)の場合にタイムコードの精度が落ちることがあり、 フレーム単位の精密な同期が求められる映像編集では問題になる場合があります。 WAVはPCMの固定バイトレートのため、サンプル位置とタイムコードの対応が常に正確です。
CDやレコードからリッピングしたロスレス音源をアーカイブする場合、WAVは最適な選択肢の一つです。 ただし、これはYouTubeからのダウンロードには該当しません。 YouTubeの音声は既にロッシー圧縮されているため、 WAVでアーカイブしても「ロッシー品質のPCM」を保存しているに過ぎません。 ロスレスアーカイブとして意味があるのは、ソース自体がロスレス(CD、ハイレゾ配信、スタジオ録音等)の場合のみです。
WAVファイルのサイズは、サンプルレート・ビット深度・チャンネル数・再生時間から正確に計算できます。 MP3のように圧縮率で変動することがないため、変換前にファイルサイズを正確に予測可能です。
ファイルサイズ(MB) = サンプルレート(Hz) × ビット深度(bit) × チャンネル数 × 秒数 ÷ 8 ÷ 1,048,576
| 設定 | 1分 | 5分 | 30分 | 1時間 |
|---|---|---|---|---|
| 44.1kHz / 16bit / ステレオ | 10.1 MB | 50.5 MB | 302.7 MB | 605.5 MB |
| 44.1kHz / 24bit / ステレオ | 15.1 MB | 75.7 MB | 454.1 MB | 908.2 MB |
| 48kHz / 16bit / ステレオ | 11.0 MB | 54.9 MB | 329.6 MB | 659.2 MB |
| 48kHz / 24bit / ステレオ | 16.5 MB | 82.4 MB | 494.4 MB | 988.8 MB |
| 96kHz / 24bit / ステレオ | 33.0 MB | 164.8 MB | 988.8 MB | 1,977.5 MB |
| 参考:MP3 128kbps | 0.96 MB | 4.8 MB | 28.8 MB | 57.6 MB |
YouTubeの音声は元が128kbps AAC(約1MB/分)です。 これをWAV 44.1kHz/16bitに変換すると1分あたり約10.1MBになり、ファイルサイズは約10.5倍に増加しますが、 音声情報の密度は変わりません。 48kHz/24bitに変換するとさらにサイズが増えますが、「48kHz/24bitの音質」が得られるわけではなく、 「128kbps AAC品質の音声を48kHz/24bitの器に入れただけ」の状態です。
| WAV | FLAC | AIFF | |
|---|---|---|---|
| 正式名称 | Waveform Audio File Format | Free Lossless Audio Codec | Audio Interchange File Format |
| 開発元 | Microsoft / IBM(1991年) | Xiph.Org(2001年) | Apple(1988年) |
| 圧縮方式 | 非圧縮(PCM) | 可逆圧縮 | 非圧縮(PCM) |
| ファイルサイズ(対WAV) | 100% | 約50〜60% | 約100%(ほぼ同等) |
| 音質 | ロスレス | ロスレス(WAVと完全同一) | ロスレス |
| メタデータ | 限定的(LIST/INFOチャンク) | Vorbis Comment(柔軟) | ID3v2互換 |
| DAW互換性 | ◎(全DAW対応) | ○(大半のDAW対応・一部非対応) | ◎(特にApple系DAW) |
| ストリーミング対応 | △(サイズが大きい) | ○(シーク可能) | △(サイズが大きい) |
| ファイルサイズ上限 | 4GB(RIFFの制約) | 制限なし(実質) | 4GB |
| ライセンス | プロプライエタリ(広く無料利用可) | オープンソース(BSD) | プロプライエタリ |
DAW編集中の中間ファイル → WAV。全てのDAWが確実にサポートしており、デコード処理によるCPU負荷がゼロです。 リアルタイム再生とプラグイン処理が同時に行われるDAWでは、この「CPUゼロ」が重要です。
保存・アーカイブ → FLAC。WAVと完全に同一の音質で、ファイルサイズが40〜50%削減されます。 メタデータ(アーティスト名、アルバム名、歌詞等)もVorbis Comment形式で柔軟に埋め込めます。 音楽プレーヤー(foobar2000、VLC、iTunes等)での再生にも対応しています。
Apple環境(Logic Pro / Final Cut Pro) → AIFF。AIFFはAppleが開発したフォーマットで、macOSとの親和性が最も高くなります。 Logic ProやGarageBandではWAVと同等に扱えますが、 バイトオーダーがビッグエンディアン(WAVはリトルエンディアン)のため、 Windows環境との互換性を考慮する場合はWAVの方が無難です。
Audacityは最も広く使われている無料のオーディオエディタです。 Windows / macOS / Linux に対応しており、公式サイト(audacityteam.org)からダウンロードできます。
Logic Proは Apple が開発するプロフェッショナルDAWで、macOSに最適化されています。 MP3ファイルをプロジェクトにドラッグ&ドロップするか、「ファイル」→「インポート」→「オーディオファイル」で読み込みます。 Logic Pro は内部で64bit floatの演算を行うため、読み込んだMP3は自動的に高精度PCMにデコードされます。 バウンス(書き出し)時に「ファイル」→「バウンス」→「プロジェクトまたは選択範囲」から、 ファイルフォーマット「WAVE」、ビット深度「24 Bit」、サンプルレート「48000」を指定して書き出します。
FL StudioはImage-Line社が開発するDAWで、特にビートメイキングとエレクトロニック・ミュージック制作で人気です。 MP3ファイルをChannelラックにドラッグ&ドロップするか、 BrowserパネルからMP3ファイルを右クリック →「Open in new Channel」で読み込みます。 Edisonプラグイン(内蔵サンプルエディタ)で波形編集を行い、 エクスポート時に「File」→「Export」→「Wave file (.wav)」を選択します。 ビット深度は「16Bit int」「24Bit int」「32Bit float」から選択可能です。
Ableton LiveはSession ViewとArrangement Viewの2つのワークフローを持つDAWです。 MP3ファイルをArrangement Viewのタイムラインにドラッグ&ドロップすると、 自動的にWarp(テンポ同期)が適用されます。 サンプリング素材として使う場合はWarpをオフにしてオリジナルのテンポを維持してください。 エクスポートは「File」→「Export Audio/Video」から、 「WAV」フォーマット、ビット深度「24」、サンプルレート「44100」または「48000」を指定します。
YouTubeにアップロードされた動画の音声がどのように処理されるかを理解することは、 WAV変換の意味(と限界)を正しく把握するために不可欠です。
クリエイターがYouTubeに動画をアップロードすると、YouTubeのサーバー側で自動的に複数のフォーマットに再エンコードされます。 元の音声がWAV(非圧縮)やFLAC(ロスレス)であっても、 YouTubeの処理パイプラインでAAC(itag 140: 128kbps)とOpus(itag 251: ~160kbps VBR)に変換されます。 つまり、クリエイターがどれだけ高品質な音声をアップロードしても、 視聴者が受け取れる音質の上限は128kbps AAC(約160kbps Opus)です。
| itag | コーデック | ビットレート | コンテナ | 対象ブラウザ |
|---|---|---|---|---|
| 140 | AAC (LC) | 128 kbps | MP4 (m4a) | Safari / 旧ブラウザ |
| 251 | Opus | ~160 kbps (VBR) | WebM | Chrome / Firefox |
| 250 | Opus | ~70 kbps (VBR) | WebM | 低帯域環境 |
| 249 | Opus | ~50 kbps (VBR) | WebM | 最低帯域環境 |
YouTube Music Premiumに加入すると、最大256kbps AACでのストリーミングが可能になります。 これは通常のYouTube動画(128kbps AAC)より高品質ですが、CD品質(1,411kbps非圧縮PCM)には遠く及びません。 YouTube Music Premiumの音声をWAVに変換しても、256kbps AAC相当の品質のPCMが得られるだけです。
ペタリコでMP3を選択してダウンロードすると、サーバー側で以下の処理が実行されます。
この過程で「AAC → PCM → MP3」のトランスコード(非可逆→非可逆の二重圧縮)が発生しますが、 128kbps同士の変換であれば、実用上聴き分けられるほどの劣化にはなりません。
ダウンロードしたMP3をAudacity等でWAVに変換する際は、以下の処理が行われます。
ステップ2は単に「ヘッダー情報を付加してファイルに書き出す」だけの処理であり、 音声データに対する加工は一切行われません。 このため、MP3 → WAV変換で音質が劣化することはありません(向上もしません)。 得られるWAVファイルは「AAC 128kbps → MP3 128kbps → PCM」という経路を経たPCMデータです。
YouTubeの動画URLをコピーし、ペタリコに貼り付けてMP3(128kbps)でダウンロードします。 20分以内の動画なら無料で変換可能です。 1%刻みの進捗バーで変換状況をリアルタイムに確認できます。
Audacity(無料)などのDAWソフトを起動し、ダウンロードしたMP3ファイルを 「ファイル」→「開く」で読み込みます。波形が表示されれば読み込み成功です。 必要に応じて、カット・正規化・イコライザー等の編集を行います。
「ファイル」→「書き出し」→「WAVとして書き出し」を選択します。 エンコーディングは「Signed 16-bit PCM」(標準・推奨)または「Signed 24-bit PCM」(DAW連携用)を選びます。 サンプルレートは44100Hz(音楽用途)または48000Hz(映像連携用途)を指定して保存します。 YouTubeソースの場合、44.1kHz/16bitで十分であり、それ以上にしてもメリットはありません。
| 用途 | おすすめ形式 | 理由 |
|---|---|---|
| 音楽鑑賞(スマホ・PC) | MP3(128kbps) | YouTube品質をそのまま維持、サイズ最小 |
| DAW編集(Audacity等) | WAV(44.1kHz/16bit) | 世代劣化を防止、全DAW互換 |
| 映像編集(Premiere等) | WAV(48kHz/16bit) | 映像標準のサンプルレート、同期精度◎ |
| ビートメイキング・サンプリング | WAV(44.1kHz/24bit) | スライス精度◎、ヘッドルーム確保 |
| ポッドキャスト保存 | MP3(128kbps) | 会話音声はこれで十分 |
| 語学学習素材 | MP3(128kbps) | 音声明瞭、サイズ効率◎ |
| 長期アーカイブ | FLAC | ロスレス圧縮でサイズ削減 |
| Apple環境での制作 | AIFF | Logic Pro / Final Cut Pro最適化 |
WAVファイルはMP3の約10倍のサイズになるため、メール添付(通常25MB上限)やチャットアプリでの送信に失敗することがあります。 共有目的の場合は、DAWでMP3やFLACに変換してからアップロードしてください。 編集の受け渡しが目的で非圧縮が必要な場合は、クラウドストレージ(Google Drive、Dropbox等)を使うか、 FLACに変換してサイズを削減します。FLACはWAVと同一品質でサイズが約半分です。
一部のDAW(特に古いバージョン)はMP3の直接読み込みに対応していないことがあります。 この場合、まずAudacityでMP3を開き、WAVとして書き出してからDAWに読み込んでください。 Logic ProやAbleton Live、FL Studioの最新版はMP3の直接読み込みに対応していますが、 Pro ToolsはMP3のインポートにオプションのコーデックが必要な場合があります。
DAWのプロジェクトサンプルレートと、インポートするWAVファイルのサンプルレートが異なる場合、 DAWが自動でサンプルレート変換(SRC: Sample Rate Conversion)を行います。 SRCは計算精度によって微小な劣化が発生する可能性があるため、 プロジェクトのサンプルレートに合わせてWAVを書き出すのがベストプラクティスです。 映像制作のプロジェクト(48kHz)にCD規格のWAV(44.1kHz)を持ち込む場合、 高品質なSRCを行うには、Audacityの「プロジェクト」→「プロジェクトのサンプルレート」を48000Hzに設定してから リサンプリングを実行してください。
Audacityで書き出したWAVがモノラルになる場合、トラック表示の左側にあるドロップダウンメニューが 「モノラル」になっていないか確認してください。 ステレオのMP3を読み込んだ場合、Audacityは自動的にステレオトラックとして読み込むはずですが、 手動でトラックを分割・結合した場合にモノラルに変わることがあります。 「トラック」→「ミックス」→「ステレオトラックに変換」で修正できます。
コマンドラインに慣れている場合、yt-dlpを使って直接WAV形式で保存できます。
yt-dlp -x --audio-format wav --audio-quality 0 "YouTube URL"
このコマンドは、YouTubeから最高品質の音声ストリーム(通常Opus 160kbps)を取得し、 FFmpegでデコード → WAV(PCM 16bit)に変換して保存します。 yt-dlpのインストール方法はPCでYouTubeをダウンロードする方法で解説しています。
YouTubeの音源は既にAAC 128kbpsに圧縮されているため、WAVに変換しても元の圧縮品質を超えることはできません。 WAVに変換するとファイルサイズは約10倍になりますが、聴感上の音質は変わりません。 ただし、音声編集を行う場合は、WAVで作業することで「編集→保存」を繰り返す際の追加劣化(世代劣化)を防げます。
いいえ。ソースが128kbps AACである限り、出力のサンプルレートやビット深度を上げても音質は向上しません。 96kHz/24bitのWAVに変換すると、44.1kHz/16bitの約3.3倍のファイルサイズになりますが、 含まれる音声情報は同一です。YouTubeソースの場合、44.1kHz/16bitで十分です。
用途によります。DAWでの編集にはWAV(全DAWで確実に読み込め、デコード負荷ゼロ)。 保存・アーカイブにはFLAC(WAVと同一品質で約半分のサイズ、メタデータ管理が柔軟)。 両フォーマットともロスレスのため、相互変換しても音質の劣化は一切ありません。
はい。iPhone・Androidともに標準の音楽プレーヤーでWAVファイルを再生できます。 ただし、WAVはMP3の約10倍のファイルサイズになるため、スマホのストレージを圧迫します。 スマホでの音楽鑑賞にはMP3(128kbps)の方がストレージ効率が良く、実用的です。 WAVをスマホに転送する前に、本当に非圧縮形式が必要かどうか検討してください。
現在ペタリコではMP3とMP4形式に対応しています。 WAVが必要な場合は、まずMP3(128kbps)でダウンロードし、 Audacity(無料)で「ファイル」→「書き出し」→「WAVとして書き出し」で変換してください。 元がYouTubeの圧縮音声のため、この方法で品質的に十分なWAVが得られます。
AIFFはAppleが開発したフォーマットで、WAVと同じく非圧縮PCMを格納します。 Logic ProやGarageBandなどApple系DAWではAIFFが「ネイティブ」扱いですが、 WAVも全く問題なく読み込めます。 Windows環境やクロスプラットフォーム(Windows + Mac混在)の場合はWAVの方が互換性が高いため推奨です。 Mac専用環境であれば、AIFFでもWAVでも実質的な差はありません。
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